投資の基礎知識投資はそれほど甘くない!

投資に関する基礎知識を自身の経験に基づいて極力簡潔に整理して記載する。

投資を始める大前提

借金が無いこと
  • 投資で借金の利息を上回る利益を得ることは難しい。それを狙うならハイリスクの戦略を取らざるを得なくなる。 借金の利息は確実だが投資の利益は不確実であることも踏まえると、投資よりも借金の返済を優先すべき。
    不動産投資や事業資金のための借金は別かもしれないが、ここでは対象としない。
  • 家や車のローンが借金であることは言うまでもないが、クレジットカードのキャッシングやリボ払いも高金利の借金である。
  • もしも借金があるなら、労働対価として安定した収入を得て、借金を無くすことを考える。
まとまった余剰資金があること
  • 資産形成を目的として投資するなら、まとまった余剰資金が必要である。
  • ある程度の資金があって初めてリスクを調整することが可能になり、比較的安全に投資できる。
  • 例えば10万円とか100万円で投資を始めたとして、数年後に何十倍にも資産が増えることはまずない。
    超ハイリスクの大博打を打つなら可能性がゼロとは言えないが、人生が破綻する確率が極めて高い。
  • まずは真面目に働いて余剰資金を作ることが大事である。
  • 少額投資は「練習」としては意味がある。実際やってみないと理解できないことが多いため、経験を積むことは大事である。
心と時間に余裕があること
  • 投資では、短期的な事象に一喜一憂せず、状況や情報を整理して長期的な視点で冷静に判断する必要があるため、心と時間に余裕が必要である。
    時間的圧力は認知能力を低下させ情報処理の質を下げる。その結果、リスクを伴う複雑な課題に対して短絡的な判断を下しやすくなる。
  • 本業で頑張れば頑張るだけ収入を増やすことができる有能な人は、投資を上回る利益を確実に得られるため、投資に時間を割くよりも本業を頑張るべき。
    余剰資金を増やしておくことの方が、将来の投資にとって有利になる。

投資の心得

投資で絶対に正しいこと
  • 先のことは誰にも分らない
  • 世の中にうまい話はない
投資で最も大切なこと
  • 自分でリスクを取る勇気があること
  • 自分の頭で考えること
  • 最低限の勉強をしておくこと
投資は先の見えない不確実なものに賭ける行為なので、誰しもが不安になりリスクから逃れたくなる。 そして、他の人の考えを聞いたり、特定の投資手法を信じてやってみたりしがちだが、これらは自分でリスクと向き合うことから逃げる行為であり、絶対に儲からない。 投資で成功するためには、不安な気持ちから逃げずに、リスクに真正面から向き合い、自分の頭で考えて判断する必要がある。 それが嫌なら投資しない方が良い。投資には勇気と覚悟が必要であり思考力と少しの勉強も必要になる。
投資で成功する人の特徴
  • 人と違うことが平気でできる
  • 情報を自分で確かめる
  • 自分の頭で考える
素人がプロに勝つのは所詮無理な話である
  • 市場を動かしているのは、極めて優秀な投資のプロ達であり、NISAをやっている素人ではない。
  • 市場に連動するインデックスファンドは、投資のプロ達の予想の総和と考えることができる。
    素人が下手に個別銘柄を買うよりもインデックスファンドを買っておく方が安全というのは、限りなく真実に近い。
勝ちパターンは人それぞれ
投資は人間の心理が大きく影響するため、自身の性格に合った方法を見つけるのが良い。
  • 企業価値が増大し続ける会社を長期に持つ方法は、個別銘柄分析が得意な人に向いている。
  • 下落時には素早く損切りして損失を抑えつつ、短期売買を繰り返す方法は、チャート分析が得意な人に向いている。
  • インデックス型の投資信託(後述)を積立て続ける方法は、大幅な利益は得られないが、手間が掛からず効率的に収益を上げる良い方法である。 手間もコストと考える人にとっては最もコストパフォーマンスが高い方法と言える。
  • 複数の超安価銘柄(ボロ株)を最低単位で購入し、復活の兆しが見えたら買い増しする方法もある。
原理主義に陥ってはならない
  • 「このやり方が一番優れている」と主張する人がいるが、その人がたまたま成功した体験を語っているに過ぎず、その方法が他の人にとって良いかどうかは全くの別問題である。 もし誰にとっても優れたやり方というものが存在するなら、とっくの昔に全員がそのやり方になっているはずである。
  • 原理主義に陥るのは、投資には下落リスクの不安が付きまとうから何か信じるに足るものを持ちたいと思うことと、 自身の成功体験が自信となって絶対視しがちになることが原因である。
  • 物事には何事も一長一短があるため、一つが優れていて他が駄目などと単純に整理できるものではない。
    投資の判断方法に「テクニカル派」と「ファンダメンタル派」の2大流派があるが、一方が優れているということはなく、投資スタイルによって使い分けるべきものである。
無理をしてはいけない
  • 投資は無くなっても生活に支障をきたさない範囲内で、それぐらいの余裕を持ってやるのが良い。
  • 自分の持っている金融資産の何割を投資に割り当てるかは、その人のリスク許容度によるが、 投資に割り当てる資金を全額リスク商品に投入するのではなく、そのうちの何割かは現金で持っておき暴落時に備える必要がある。
  • 投資で一番悔しいのは「売った株がその後上がったこと」と「下がっているときにお金が無くて買えない」ことである。 それを避けるには「暴落時に怖くなって慌てて売らないこと」と「常に買い増しできるように一定の現金を持っておくこと」が大切である。
  • 自分の許容限度額一杯に投資して暴落時に安全資産をつぎ込むような無理を決してしてはならない。
最初は少額で失敗してみる
  • 株式投資は多分に心理的な要素が影響するものであるため、自分で体験してみないと分からないことも多い。
  • 多少の損を経験しないことには学べないことがあるのも事実である。
  • 先ずは投資を学ぶための勉強として、少額で投資体験を積むことは有効である。
ひと休み(休むも相場)
  • 個人にとっては、休めることが最大のアドバンテージである。
  • 上昇相場に乗り遅れたら買わなければいいだけの話である。プロのトレーダーではないのだから「持たざるリスク」は無いと考えた方が良い。

株式

  • 株式会社は株式を発行することで資金を集め、そのお金で経営する会社。経営で生まれた利益の一部を配当として、株式を買ってくれた人(株主)に払う。
  • 株式は企業に出資した人(株主)の権利を表す証書(権利書みたいなもの)。企業が事業活動に必要な資金を調達するために発行するものであり、資本主義経済を根幹から支える重要な仕組みと言える。
  • 株式は証券取引所で売買されており、株価は需要と供給(買いたい人と売りたい人のバランス)によって決定される。
  • 株式の価値は、その企業が将来にわたって生み出す全てのキャッシュフローの現在価値の合計と言える。
  • 株価を動かす要因としては、その企業自体に関係すること(売り上げや利益などの業績)と、 株式市場全体に関係すること(金利・為替・政治・国際情勢など)がある。
  • 株価の上昇相場は以下の2つがある。
    業績相場
    金利上昇は株価にマイナスだが、景気が良いから金利が上昇するのであれば、企業業績が良いことになり、上昇する相場
    金融相場
    企業業績はさえないが、金利低下がいずれ景気を刺激して景気が反転することを期待して上昇する相場
  • 株価は企業の価値を正しく表しているわけではなく人々の期待感や不安感が大きく作用する。 株価は壁に映し出される(実体価値の)影のようなものである。楽観時には大きい影になり、悲観時には小さい影になる。影の変動に振り回されると失敗する。
  • 株価は期待先行で動く。景気や企業業績に半年から1年は先行する。
    良い材料が出てきそうになると株価が上がり、それが確定すると揺り戻しで下落する。
  • 株価が急落する理由は大きく分けて2つ。
    • 社会不安・政治的変化・天変地異によって心理的不安が生まれる場合
    • 景気動向の悪化や金利上昇という経済的な理由や企業業績の悪化の場合
    前者の突発的事由の場合は元に戻ることが多いが、後者の場合は下落が長引く可能性が高い。
  • 株式投資は企業価値を買うものであるから、企業の業績や財務内容が悪化すると企業価値が下がり、株が売られ株価が下落する。
  • 株式投資は先の見えない不確実なものに賭ける行為であり、 先行きが不透明な状況になると不安心理が大きく増幅され暴落が起き、先行きが楽観的な見通しになると過度に強気な心理になりがちでバブルが生じる。
  • 株を買った人は希望的観測で強気になりがちで、誰もが強気になった局面は「買いたいと思っていた人がみんな買ってしまった状態」だからバブルの天井であり、あとは下がるしかない。 「今は上がり過ぎでバブルだよ」と言う人が目立つ局面は「買いたいけどまだ買えていないから下がった時に買おうと考える人が多い状態」だから、まだバブルの天井ではなく上昇相場である。
  • 配当は企業の利益の分配であり、企業の収益状況を示すパロメーターである。
    • 配当が高いなら、その企業の業績は良いのだから、一時的に株価が下がっていても元に戻ることが期待できる。
    • 高利回り配当の成熟した企業の優良株を持ち続けるのは、資産運用方法として良い方法の一つである。 配当利回りが高く過去数年間の配当額が前年を下回っていない銘柄を長期保有すると安定した収益を得られる可能性が高い。
      配当利回りは1株当たりの年間配当額を株価で割ったもの。
  • 企業を評価するいくつかの指標があり、現在の株価が割安か割高かまた投資価値のある企業かどうかを判断するのに有効と言われているが、 素人は重要視し過ぎない方が良い。
    PER(株価収益率)
    株価が1株当たり利益の何倍であるかを示す指標。[株価÷1株当たり利益]で計算する。高ければ割高、低ければ割安と判断される。
    PBR(株価純資産倍率)
    株価が1株当たり純資産の何倍であるかを示す指標。[株価÷1株当たり純資産]で計算する。1倍割れは解散価値を下回っており割安と判断される。
    配当利回り
    1株当たりの配当金を株価で割った比率。どれくらいの利回りで配当を受け取れるかを示す指標。
    ROE(自己資本利益率)
    株主から預かった資本をどれだけ効率的に使って利益を生み出したかを示す指標。
    およそ人に知られている情報は早々に株価に織り込まれ、多くの人が(割高でも割安でもない)妥当と思える価格に落ち着いているものである。 素人がこれらの分かりやすい指標を用いたとして、専門家が見落としている割安な有望銘柄を見つけるのは、普通に考えて難しい。

個別株投資

  • 株式投資で得られる利益は以下の二つ。
    売買益
    売買によって得られる利益(キャピタルゲイン)
    配当
    保有することで得られる利益(インカムゲイン)
  • 株式投資には長期投資と短期売買があるが、基本は長期投資である。
    短期売買(デイトレード)は「投機」であり、資産形成には向かない。
  • 株式投資(長期投資)の大原則は「割安な時に買って割高な時に売る」ことである。
    • 業績向上が見込める企業の株(成長株)であれば新高値であっても割安な場合もある。
      新高値銘柄の中から割安な成長株が見つかる可能性がある。
    • 株価が買った値段より高くでも割安と判断できる状況なら持ち続けるべきである。
    • 買った理由が無くなった時(割安だから買ったのであれば割安でなくなった時)に売るのがベスト。
    • 株を売るべきかどうかを自分が買った値段よりも高いかどうかで決定するのは合理的ではない。
      • 今の株価が割高か割安かは、自分の買値とは無関係。
      • 「株は買った瞬間に自分の買値のことは忘れなさい」という先人の教えがある。
      人は一つの値を基準(参照点)とし、そこからの変化に反応しやすい心の傾向(参照点依存性)がある。 株式投資では自分の買値を「参照点」にしてしまう傾向がある。
    • 買値を元に「目標株価」を設定して売るのは駄目。その時の状況を冷静に分析にして、売るべきかどうかを判断すべき。
  • 株価が下がった時の対処方法は以下の三つがある。
    • 損切り:あきらめて損を覚悟で売ってしまう
    • 買い増し:安く買える好機ととらえてナンピン買いする
    • 様子見:しばらく様子を見る
    人は得より損に敏感で、また損でも得でも規模が大きくなるほど変化に対して鈍感になる傾向があるため、 さらに値下がりするリスクを軽視して買値に戻ることに過大な期待をしがちになる。加えて損失回避の心理も働くため、 多くの人は損切りできず様子見し、その後さらに下がった場合にはナンピン買いするか、何もせず塩漬けになることも多い。
  • 安易なナンピン買いは失敗に終わることが多い。
    • ナンピン買いは、保有している株が下落した時に下がった価格でさらに買い増しすることであり、 「平均購入コストが下がるため、元の買値に戻れば儲かる」という考えに基づくが、 「元の買値に戻れば」というのは根拠のない願望にすぎず、単に掛け金を増やしているだけとも言える。
    • 人がナンピン買いしたくなるのは、本来は割高か割安かで判断すべきだが、自分の買値を基準に考え割安と勘違いしてしまうこと(参照点依存性)と、 上昇を期待した株が下落した時に生じる葛藤や不安感(認知的不協和)を解消するために、 自分の判断ミスを認めるのではなく、買い増しすることで心の折り合いをつけようとする、ためである。
  • 長期投資では「暴落時に売らない」が基本戦略である。
    • 売ってしまうとその後の戻り相場で取り戻すことができなくなる。
    • 株は上がれば必ず下がるし、下がればいずれは必ず上がる。その動きに合わせて売買するのではなく「待つ」ことも大事である。
    • 短期売買は別で、早く損切りして逃げる方が損失が少ない場合も多い。
  • 株価が下がった時には下がった理由を分析して、この下げで買い増しする価値があるか、 それとも今後のことを考えて売ってしまうべきかを考える必要がある。
    • 突発的事由(社会不安・政治的変化・天変地異)で下落した場合は、元値に戻ることが多いので売るべきでない。
    • それまでに買った分を忘れ、新たにその銘柄を買うべきと判断できるなら、買い増しする価値があるかもしれない。
    • 気休めのために買い増しして塩漬けになってしまうのは最悪である。資金が固定され次の投資機会を失ってしまうから。
    • 経済的な理由(景気動向の悪化や金利上昇)や企業業績が悪化した場合は、下落が長引く可能性が高いので売ることを検討すべきである。
  • 株は割安つまり人気のない時に買うことになるため、すぐに上がらないのは当然である。 株価は人々の期待感や不安感が大きく作用するため、いつ上がるかは誰にもわからない。 本当に将来性のある企業ならいずれ上がる時が来るので、それまで待つのも仕事である。
  • 上昇相場で買ってすぐに上がることもあるが、その場合は高値づかみして直後に下落する可能性もある。
    長期投資の買いに失敗した状況なら、早く損切りして逃げる方が損失が少ない場合が多い。

信用取引

  • 通常の株の売買は「現物取引」という。これに対して「信用取引」は、証券会社からお金を借りて株を買ったり、株を借りて売ったりする取引のこと。
  • 証券会社に一定の委託保証金を預けるだけで手持ち資金以上の売買ができ、少ない資金で大きなリターンを狙える。
  • 投資というより投機的な側面が強いので、初心者は手を出さない方が良い。
信用買い
値上がりしそうな株を、お金を借りて株を買う。予想通り値上がりすれば売って、借りたお金を返す。逆に値下りした場合は自分のお金を足して返す。
カラ売り(信用売り)
値下りしそうな株を、株券を借りて売る。予想通り値下りすれば買い戻す。逆に値上がりした場合は自分のお金を足して買い戻す。

債券

  • 債券は国・地方自治体・企業・団体が発行する「借金の借用証書」であり、元本の返済や利子などの条件を書いた証書である。
    国が発行する債券が「国債」
  • 債券は金利が決まっており、満期(償還)まで一定の利息が支払われ、満期日には元本が戻ってくる。 満期まで保有しなくても債券市場で売買できる。ただし途中で売却すると元本を割る場合がある。
  • 債券格付けは企業の信用リスクの程度によって決まり(格付け機関が決める)、信用リスクが高い(格付けが低い)債券ほど利率は高くなる。
    国債はローリスク・ローリターン債券。
  • 債権の最大のリスクはデフォルト(債務不履行)になる「デフォルトリスク(信用リスク)」だがそう頻繁に起こることではない。
  • 債権の2番目に大きいリスクは「価格変動リスク」であり、途中で売却する場合に顕在化する。
  • 債権の価格は、世の中の金利が上がれば下がり、金利が下がれば上がる。金利低下局面では債権価格は上昇し続け、金利上昇局面では債権価格は一様に下落し続ける。
    株価の場合は下落する銘柄が多いが上昇する銘柄もある。
  • 外国債券の場合には「為替変動リスク」も加わる一方で期待リターンは国内債券並みなのでメリットが無い。
    高金利債券が発行されている国はインフレ傾向にあるため通貨の購買力は低下していき、結局は為替レートで相殺され日本の債券を持つのと変わらなくなる。

投資信託とETFの違い

ETFは日本語で「上場投資信託」といい、取引所(株式市場)に上場している投資信託のことであり、 ETFも一般の(非上場の)投資信託も「投資信託」である点は同じ。
投資信託
  • 上場していないため、リアルタイムに売買できない。1日1回算出される基準価格で取引する。
  • 少額から自動積立しやすく、分配金を自動的に再投資できるため、積み立てNISAに適している。
ETF(上場投資信託)
  • 上場しているため、株式と同じようにリアルタイムに売買できる。指値でも注文できる。
  • 投資信託より手数料が安く、自分で売買のタイミングを決めることができる。

投資信託

  • 投資信託は、みんなで出し合ったお金をまとめて運用会社に運用してもらう金融商品であり、個人ではできない共同投資・分散投資・専門家運用による投資を実現できる。 少額の資金で分散投資できる便利な金融商品と言える。
  • 投資信託には以下の二つの運用タイプがある。
    パッシブ型(インデックスファンド)
    • 日経平均やS&P500などの指数(インデックス)に連動する成果を目指して運用される。
    • 機械的な運用で手数料が安い。
    • 低コストで市場全体の多くの銘柄に自動で分散投資する投資方法である。
    • 長期的には上昇する傾向があるため、相対的に良いパフォーマンスが期待できるといわれる。
    アクティブ型(アクティブファンド)
    • 専門家が銘柄を厳選し指数(インデックス)を上回ることを目指して運用される。
    • 専門家が銘柄を分析する手間が掛かるため、手数料が高い。
    • 「自分で儲けることができないので人に運用を委ねて儲けてもらおう」と考える人が、 信頼できる運用会社に信託報酬という手数料を払って専門家に運用を任せる投資方法であるが、 専門家に任せたからといって儲かる保証はなく、パッシブ型より運用成績が少し悪いことの方が多い。
  • 投資信託を購入する場合の費用としては「購入手数料」と「運用管理費用(信託報酬)」の二つが大きい。 購入手数料は最近無し(ゼロ円)が増えており、運用管理費用(信託報酬)も以前より安くなっているが、商品ごとにかなりの差がある。 運用管理費用(信託報酬)は継続的に取られるため、商品を選ぶ際に重視すべきである。
  • パッシブ型もアクティブ型も運用結果の責任は自分にあるため、内容や特徴を勉強をし理解した上で自身の判断で買う必要がある。 よく理解できていないまま他人の考えに同調して買っては駄目。
  • 複数のインデックスファンドを組み合わせることで分散効果を高めることができる。以下は組み合わせの例。
    • 国内株50% + 先進国株50%
    • 国内株50% + 先進国株40% + 新興国株10%
    それぞれ手数料の安い商品を選ぶ必要がある。 少額の積み立て投資なら購入手数料ゼロ(ノーロード)の投資信託を選ぶことになるだろうが、 まとまった金額を投資するならETF(上場投資信託)の方が運用管理費用(信託報酬)が安い。

無意味な投資信託

  • 「毎月分配型投資信託」は、定期的(毎月)に運用資金の一部を取り崩して、現金(分配金)を受け取るタイプであり、手数料が高く設定されている。 複利効果が削られるばかりか、徐々に運用資金が減るため資産形成には全く適さないが、老後に自分の資産を取り崩しながら生活費にあてる目的であれば意味がある商品かもしれない。 ただし、分配金が利息ではないことを十分に理解しておく必要がある。
  • 「バランス型投資信託」は、運用会社が定期的に資産配分を自動で調整(リバランス)するタイプである。 その中でターゲットイヤー型と呼ばれるものは、年を取るに従って株の比率を下げて債権の比率を上げる仕組みになっている。 資産の比率を自動的に組み替えてくれる仕組みは便利に見えるかもしれないが、そもそも資産の比率は年齢ではなくリスク許容度で決めるべきものである。 若い人の方が取り返せる時間があるという意味ではリスク許容度が高い側面があるが、 年寄りの方が金融資産を多く持っていてリスク許容度が高いのがむしろ一般的である。 人それぞれの状況でリスク許容度が異なるのに、年齢で自動的に決定するのは乱暴で危険な仕組みと言わざるを得ない。 また、手数料を少し高く設定してあり、自分で考えようとしない層の人からより多くのお金を集めることのできる商品となっている。
  • アクティブ型投資信託の中に「テーマ型投資信託」がある。 様々なテーマを通じて特定の業界や企業に投資するものだが、その多くが短命に終わってしまう。 例えば1985年ぐらいにマルチメディアをテーマとした投資信託がいくつも出てきたが、マルチメディアという言葉自体が短期間で死語になっている。 アクティブ型投資信託は独自の投資基準で状況に応じて最適な銘柄を選別するモノだが、 その中のテーマ型は投資対象の母集団を最初から狭めるため、状況に応じた最適な銘柄を選別できる可能性を狭めているとも言える。 テーマ型投資信託が設定された時は往々にして投資対象銘柄が既にブームで高値圏になっていることが多く、 短期的には上昇する場合もあるが、その後は下落する場合がほとんどである。 中には世界的な構造変化にともない一定期間伸び続けることが予測できるテーマもある。
  • 初心者向けの「損失限定型(リスク限定型)投資信託」は、ポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)を価格変動リスクを抑える形にしたタイプで、 手数料(信託報酬)が高く設定されている。リスク許容度に応じてポートフォリオを変えることが有用という前提で売られているが、 そもそもリスク許容度に応じて変えるべきなのは、自分の持っている金融資産のうち何割を投資(リスク資産)に割り当てるかである。 だいたい初心者向けのポートフォリオなるもの自体が怪しい。

金など(コモディティ)

  • 金・銀・原油・穀物などのコモディティ(実物商品)に投資できる投資信託やETFがある。
  • 金のETFや投資信託は金価格に連動するように設計されており、金現物より低価格で売買できる。手数料(信託報酬)が高いものと安いものがある。
  • 金価格は、地政学リスク・インフレ警戒・通貨価値下落で上昇し、株式や債券と異なる値動きになるため分散投資になる。
    地政学リスクが高まると金が買われるが、実際に有事が発生すると状況によっては流動性優先で金が売られ基軸通貨(ドル)が買われる。
  • 金は安全資産と言われることがあるが、一般の株式などと比べると圧倒的に値動きが激しいため、高リスク商品である。
    リスクは「収益のブレ」と「危険性」という2つの意味があるが、資産運用では前者(リターンの上下のブレ幅)の意味で使われる。
  • 銀価格は、金価格につられて上下するが、金よりも値動きが激しく(高リスク)、産業用メタルとしての需要によっても価格が変動する。手数料が金に比べて高い。
  • 先物(金先物など)は、レバレッジを利かして大きな利益を狙える反面、短期間で大きな損失が出る可能性(追証リスク)がある。 ハイリスク・ハイリターンであり素人が安易に手を出してはならない。

怪しい貯蓄型保険

  • 「保険」は、発生確率は小さいものの発生時の損害が甚大な事態に対処するためのものであり、 多くの人から少額のお金(保険料)を集めて、何かあった人に多額のお金(保険金)を支払い、 何もなかった多くの人には何も支払われない、ことで成り立っている。 この本来の仕組みの保険商品は「掛け捨て保険」とも呼ばれる。
  • この本来の保険の他に、「養老保険」「終身保険」「個人年金保険」と呼ばれる「貯蓄型保険」があるが、 もともと目的が異なる「保険」と「貯蓄」を合体させた不自然で非効率な仕組みになっており、資産形成には適していない。
    「貯蓄」は将来の楽しみや安定のために自分でお金を貯めるものであり、 「保険」は将来の危険や不幸のためにみんなでお金を出し合って備えるものであり、そもそもの役割や性質が正反対である。
  • 貯蓄型保険は、手数料が高く、長期間資産が固定されるにも関わらず、複利で計算すると利率が低い。そして中途解約すると元本を大きく割る。
    貯蓄型保険は定期預金ではない。定期預金は途中で解約しても元本が戻ってくるが、保険商品は満期前に解約すると元本を割る。
  • 「保険料が所得控除の対象になるので有利」と宣伝されるが、掛金全額が所得控除の対象になるiDeCo(個人型確定拠出年金)に比べれば小さい金額である。 また、長期に価格変動リスクを取らない資産運用方法としては、個人向け国債の方が利率が有利になる。
  • 「保険」と「貯蓄」は分けて考えたほうが賢明である。

NISA(少額投資非課税制度)

  • 非課税で投資できる(投資で得た利益に税金が掛からない)制度であり、他の投資よりも圧倒的に有利に資産形成できるため利用しない手はない。
    通常(非NISA)は利益から約20%が税金として差し引かれる。
  • つみたて投資枠と成長投資枠がある。
    つみたて投資枠(年120万円)
    金融庁が認めた商品(投資信託やETF)を選んで積み立て投資(定期的に一定額を購入)する。
    成長投資枠(年240万円)
    投資信託、国内外の株式、ETF、REITを個別に選んで投資する。
  • 非課税保有限度額1800万円の内、成長投資枠は1200万円まで。
  • 積み立て投資のメリットとして紹介される「ドル=コスト平均法」は、定期的に一定額を購入し続けることで購入価格が平準化され、高値づかみのリスクを低減できる手法である。 一番のメリットは不合理な意思決定や投資判断を下すことを防げることであり、素人が下手に投資するよりはマシな方法と言える。
  • 利益や配当が非課税になるため、利益の上がる成長株や配当株に投資するのに適している。逆に優待目的で保持し続ける銘柄は適しているとは言えない。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

  • 毎月一定額を積み立て(掛金を拠出し)、自分で選んだ金融商品を運用して、60歳以降に一括または分割で受け取る仕組みである。
  • 自分で年金を作る制度であり、60歳まで引き出すことができないが、老後資金作りに適した制度なので利用価値が高い。 ただし、一度取引を始めると変更することが難しいため、慎重に金融機関と商品を選ぶ必要がある。
  • おもに国内株式・先進国外国株式・新興国外国株式・国内債券・外国債券・REIT(不動産投資信託)の インデックス型商品の中から複数(または一つ)を選んで運用するが、 商品ごとに手数料(信託報酬)が異なるため、手数料の安い商品を選択する必要がある。
    掛け金の上限額が決まっているため、iDeCo内で投資先を分散させるよりも、 iDeCoとiDeCo以外(NISAなど)で投資先を分けて分散させる方がすっきりする。
  • iDeCoで運用した資産は、60歳以降に「一時金(一括)」または「年金(分割)」または「併用(一時金+年金)」のいずれかで受け取るが、 受け取り方によって税負担が大きく変わるため、いつ受け取るかも含めて、税金が少ない受け取り方を選択する。
    • 一時金は「退職所得」として扱われ、退職所得控除が適用される。会社退職金の受取時期とずらすことで退職所得控除を2回利用できる。
    • 年金は「公的年金等」として扱われ、公的年金等控除の対象となる。
    他の所得との兼ね合いもあるので各人で事情が異なる。

外貨

  • 外貨を買う(円から外貨に換える)時と外貨を売る(外貨から円に換える)時の両方で為替手数料を取られる。 往復の為替手数料以上に円安が進んだ場合には為替差益が得られる。逆に円高になった場合には為替差損が生じる。
  • 日本に住んでいる限り、外貨を持っていても円に換金しなければ使えないため、外貨を保有すること自体にはメリットは無く、資産分散の方法として有効とは言えない。
  • 為替取引(両替)は投資ではなく一種の投機(ゼロサムゲーム)であるため、資産形成や資産分散を行うには向いていない。短期の変動差益をねらう「投機」には向いている。
  • 為替は以下の3つの需要(目的や動機)により変動する。
    • 投機的需要:プロの投資家が利益を狙って取引する。
    • 決済需要(取引需要):貿易代金の決済に必要な通貨を買う。
    • 予備的需要:将来の支払いに備え、通貨を買いだめする。
  • 海外への分散投資を考えるなら、外貨ではなく海外株式や海外ETFの方が良い。 手数料が安い日本株式・日本を除く先進国株式・新興国株式へ投資するインデックスファンドを一定割合ずつ購入し、世界全体に投資するのは良い投資方法の一つである。
  • FX(外国為替証拠金取引)は一定の証拠金を預けて、その何倍もの外貨を売買する取引手法。きわめて投機性の高い金融商品。

ドル円為替レート

  • 為替は基本的に国と国の力関係(経済基盤・治安・経済成長率などの差)で変動するが、金利差(どちらの国でお金を運用するのが得か)の影響を大きく受ける。
    金利は経済力(景気)や財政状況によって左右される。
  • 日本の株価は、米企業業績を反映する「米国株」と日本企業の輸出採算を左右する「ドル円相場」によって大筋で決まってしまう傾向があるため、 株式投資する上でドル円為替レートは重要となる。
    • 為替は企業収益や株価に直結し、輸出企業のウェイトが高い日本の産業構造では円安で株高になり、円高で株安になる。
      日本で生産した150万円の車を輸出する場合、1ドル150円の時は1万ドルで売るが、円高で1ドル100円になったら1万5千ドルに値上げすることになる。 その結果、価格競争力が低下して販売台数が減り収益が悪化し、株価が下落する。
    • 海外投資家の日本株売買においても、円安になると割安になった日本株が買われ株高になり、円高になると割高になった日本株が売られ株安になる。
  • ドル円為替レートは、以下のような季節要因の影響も受ける。
    1月 ドル高円安
    NISA外国株買い
    2月 ドル安円高
    NISA外国株買いピークアウト
    3月 ドル安円高
    輸出企業が期末前に外貨を円に換える
    機関投資家が決算前にリバランスと益出し(利益確定)を行い、株価上昇局面なら外国株売り
    4月 ドル高円安
    機関投資家が新規外国株買い、3月の揺り戻し
    7月 ドル高円安
    ボーナス外国株買い
    9月 ドル安円高
    輸出企業が中間決算前に外貨を円に換える

米国株

  • 米国株インデックスや米国個別株に投資しない場合でも、日本株と米国株はある程度連動して動く傾向があるため、米国株の動向は把握しておく必要がある。
  • 米国の代表的な株価指数S&P500の月別リターン平均(1991~2020年)をグラフに示す。
    4月,7月,10-12月に高値、8-9月に底値。

海外投資家

  • 日本株は海外投資家に好まれるため、海外投資家の売買動向は把握しておく必要がある。
  • 海外投資家の売買代金差額の月別平均(2013-2022年)をグラフに示す。
    4月,11月に高値。

源泉徴収ありの特定口座

  • 株の売買益には約20%の税金が掛かるが、証券口座を「源泉徴収ありの特定口座」にしておけば税金が源泉徴収されるため確定申告が不要となる。
    • 一般口座の損失と通算したい場合には確定申告が必要になる。
    • 一般口座の利益だけを確定申告することができる(源泉徴収ありの特定口座分は記載しなくて良い)。
    • NISAは非課税。
  • 「源泉徴収無しの特定口座」は、一般口座と同様に確定申告して納税する必要がある。
    一般口座のように一件ずつ記載しなくても良くなるので、確定申告書の作成は楽になる。
  • 株の売却益は、確定申告すると合計所得金額に含まれるため、住民税や健康保険料の算出に影響を与える(支払いが増える)。 確定申告しない場合は住民税や健康保険料の算出に影響を与えない。
    確定申告しない場合は別途住民税の申告が必要。
  • 証券口座は「源泉徴収ありの特定口座」にしておく。

「損出し」で節税

  • 株の売買益には約20%(以下20%とする)の税金が掛かるが、1年間の利益と損失を相殺して実質的な利益にのみ課税される制度になっている(損益通算という)。
  • 株を売却して確定した利益に対して税金が掛かるが、売却せず保有している株式の含み益には税金が掛からない。
  • 1年間に株式を売却して得た利益が1000万円で、保有株式が400万円の含み損を抱えているケースを例として以下に説明する。
  • そのまま納税する場合は、利益1000万円の20%である200万円を納税することになる。
  • 「損出し」で節税する場合は、
    • 含み損を抱えている株式をすべて売却して、損失400万円を確定させる。
    • 1年間の利益1000万円と損失400万円を相殺すると実質的な利益が600万円になる。
    • 実質的な利益600万円の20%である120万円を納税することになる。
    • 売却した含み損の株式をすべて買い戻せば、保有株式は元の状態になる。今後上がる見込みが薄ければ買い戻さなくても良い。
    納めるべき税金が200万円から120万円に減るため、80万円を節税できることになる。
  • 含み損の株式を売った後で買い戻すなら、売却するタイミングは下落局面が好都合である。 年末ぎりぎりまで待たずにタイミングを見計らって売却し、相場の局面が変わらないうちに買い戻すのが良い。
  • 「源泉徴収ありの特定口座」は自動で損益通算してくれる。ただし、一般口座や他の証券会社の取引と損益通算する場合は確定申告を行う必要がある。

金融機関の窓口

  • 結論から言うと、金融機関の窓口を訪れて、資産運用の相談をしてはならない。
  • 銀行や証券会社の窓口で金融商品を販売する人は、投資や運用のアドバイスをするプロではない。 仮に「総合アドバイザー」とか「ライフプランナー」などという紛らわしい名札を付けていたとしても、 自社の金融商品を顧客に買ってもらう販売員(販売のプロ)にすぎない。
  • 投資は、自分で勉強して理解した上で行うのが大原則である。 理解できるまでは投資を始めないか、失敗しても良いくらいの少額で始めるべきである。
  • もしも高額納税する資産家になったなら、資産運用を専門とするIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談料を払ってアドバイスしてもらうのが良いかもしれない。

相場サイクル

業績
相場
逆金融
相場
逆業績
相場
金融
相場
景気
企業業績
金利
株価
有望な
投資先
株式
現金
債券
株式
業績相場
企業業績が向上し、株価が上昇する。
逆金融相場
資金需要が増え、金利が上がり、企業活動が徐々に縮小し株価が下落に転じる。
逆業績相場
企業業績が悪化し、株価が下落する。金利が下がり始め債権が上昇局面を迎える。
金融相場
企業の資金需要が落ち、金利が下がり、今後の業績回復期待とともに資金が株など金融商品に入ってきて株価が上昇局面を迎える。

バブル

  • バブルのサイクルはパターン化している。
    バブル金融引き締め強化、資産価格崩落開始
    バブル崩壊資産価格暴落 → 担保価値下落
    金融経済危機流動性枯渇、経営難、消費・投資減少
    不況金融緩和、リバウンド的回復
    景気回復金融緩和継続
    ブーム資産価値高騰、消費・投資加速
  • バブルが弾ける時は、2.5 - 3年かけて7 - 8割下落する。
    • 資産デフレ、金利上昇、信用収縮、経済混乱、債券暴落、長期金利急上昇が発生。
    • 企業の資金調達厳しくなり、ゾンビ企業が淘汰される。
    • 長期的には、国の財政が悪化し、円の価値が下がり、輸入物価が上がり、悪いインフレをもたらす可能性がある。
  • 金融機関や機関投資家はバブルと最後まで付き合うしかない。

地政学リスク

遠くの戦争
  • 戦争の可能性が出てきたら、金・銀・防衛関連の株価が上昇する。
  • 実際に戦争が始まると、リスク回避や流動性優先で株や金・銀が売られ、基軸通貨(ドル)が買われる。
  • 戦争が始まって経済全体が混乱した場合でも、20日以降は経済が持ち直して上昇する場合が多い。
    何かの輸入が滞るなど具体的な影響が及ぶ場合は、遠くの戦争ではなくなる。
ホルムズ海峡封鎖
  • 原油輸送が滞り、原油価格が上昇する。
    • 日本の原油備蓄は国が146日分+民間企業が101日分。
  • LNG(液化天然ガス)最大輸出国カタールからの輸出が滞り、LNG価格が上昇する。
    • ヘリウムが生産できなくなり、多くの製品製造に支障が出る。
    • 日本のLNG輸入はオーストラリア・マレーシア・カタール・ロシア・ブルネイ・米国から。
    • 日本のLNG備蓄は民間企業が約3週間分。
  • その他原料の輸出が滞る。
    • 化学原料(ナフサ、メタノールなど)の輸出が滞り、エチレン、シンナー、合成ゴムなど多くの化学製品の生産に支障が出る。
    • 肥料原料(窒素)の輸出が滞り、肥料価格が高騰し、農産物の価格が上昇する。
原油価格上昇
  • 原油を輸入に頼る国(中国・インド・日本・韓国・欧州)の物価が上昇し、企業収益が悪化し、経済に悪影響を与え、株価が下落する。
  • ドル高になる。
    日本単独では制御できない円安になる。
  • 日本は貿易赤字が膨らむ。

格言

  • 株はあなたが持っているとは知らない
    そして、あなたのことなど気にも留めていない
  • 強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、やがて幸福感とともに消えていく
  • 麦わら帽子は冬に買え
  • 売るべし、買うべし、休むべし
  • 株を買うな、時を買え
    時(いつ買うか)も重要だけど、長期投資では株(どの銘柄を買うか)もやっぱり重要。
  • 二度に買うべし、二度に売るべし
  • 売り買いは腹八分
  • 買いたい弱気、売りたい強気
  • 閑散に売りなし
  • もうはまだなり、まだはもうなり
    売買タイミングを直感で判断すると間違う危険性があるので慎重に。
  • 落ちてくるナイフはつかむな
    どこが底値か分かりようがないなら、むしろ複数回に分散して慎重につかむのもあり。
  • 相場は相場に聞け
    相場を見ずに自分の考えに固執するのは良くないが、相場に振り回されるのはもっと良くない。
  • 卵は1つの籠に盛るな

参考資料

特定の立場からの主張を展開している書籍が多いため、先ず著者の略歴を確認し、その立場を理解してから読む必要がある。
  • 敗者のゲーム[原著第8版](2022年、チャールズ・エリス)日本経済新聞出版
  • あなたが投資で儲からない理由(2021年、大江英樹)日経プレミアシリーズ
  • 世界経済大乱(2016年、滝田洋一)日本経済新聞出版社

用語

DOE(自己資本配当率)
自己資本に対する配当割合を表す。[1株当たり配当÷1株当たり純資産]で算出。配当性向(1株当たり当期利益に対する配当の割合)よりも収益変動に左右されにくい。
ESG投資
環境(Environmental)・社会(Social)・企業統治(Governance)に対する企業の取り組みを重視して投資銘柄を選定する投資方法
IPO銘柄
未上場企業が初めて上場する銘柄、新規公開株ともいう。
IR
上場企業が株主や投資家に向けて行う広報活動。
SQ
最終清算指数(Special QUotation)の略。最終日まで決算されなかった先物やオプションを差金決済する。SQ決済が相場に影響する場合がある。
72の法則
お金が2倍になるまでの期間は数式[72÷金利]で計算できる。
いって来い相場
株価が一時的に上に行っても直後に元の水準に戻ってくること。
売り気配、買い気配
「売り気配」は売り注文に対して見合う買い注文がなく、売買が成立しないため値がつかない状態のこと。「買い気配」はその逆。
織り込み済み
すでに知られた材料で株価に反映されている場合、その材料が発表されても株価に影響が出ない状態をいう。
押し目買い
株価上昇局面でも、一旦上昇が止まり若干下げることがある。この下げを押し目といい、そこで買うことを押し目買いという。
株価指数
市場全体の動きを分かりやすく数値化した指標。東証プライムの代表的な225銘柄の平均株価が「日経225」、東証プライム全銘柄の株式時価総額加重平均が「TOPIX(東証株価指数)」。
日経225は値がさ株(株価が高い銘柄)の影響が大きく、TOPIXは大型株(時価総額が大きい企業)の影響が大きい。
グロース株、バリュー株
成長企業の株を「グロース株」、割安株を「バリュー株」という。
景気敏感株、景気ディフェンシブ株
化学・紙パルプ・工作機械・鉄鋼・空運など好景気になると業績が伸びる企業の株を「景気敏感株」、電力・ガス・医薬品・洗剤・食品など景気が悪くても収益に大きく響かない企業の株を「景気ディフェンシブ株」という。
気配
株の指値注文の状況。気配値はその指値(取引希望価格)。
時価総額
株価 x 発行済株式数
ストップ高、ストップ安
前日終値を基準に決めた1日の変動幅の上限に到達したら「ストップ高」、下限に到達したら「ストップ安」という。
底上げ相場、二極化相場
相場全体が上昇する場合を「底上げ相場」、ある特徴の銘柄だけが上昇し、他の銘柄には波及しない相場を「二極化相場」という。
立ち合い
証券取引所での売買を「立ち合い」、取引が行われる時間を「立合時間」という。
騰落率
特定期間(1ヶ月、1年など)で何パーセント上昇または下落したかを示す指標。
ドルコスト平均法
毎回一定額で株などを買い付けていく投資方法のこと。
内需関連株
食品・小売・不動産・陸運・サービスなどの国内中心にビジネスを行ってる企業の株。
配当落ち
配当権利日を過ぎた状態。
配当利回り
[1株当たり配当÷株価]で算出する。
初値
新規上場銘柄が最初に約定した値段のこと。
ベーシスポイント
1%の100分の1、0.01%のこと。10ベーシスポイントは0.1%.。
前場・後場
午前中の立会時間を「前場」、午後の立会時間を「後場」、寄り付きと引けを除く時間帯を「ザラ場」、立会い中を「場中」という。
前引け、大引け
前場の最後の取引を「前引け」、後場の最後の取引を「大引け」。終値がつかない場合は、その前の最後の取引価格をザラ場引けという。
もちあい
売り買いが拮抗して株価がほとんど動かないこと。
模様眺め
様子見。相場がどちらに動くか予測しにくく、手を出せない状態。
約定
売買が成立すること。
寄り付き
その日初めての売買。